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外国語の散歩道

アメリカ

アメリカ大陸先住民(3600万人)の言語には数十の語族がありますが、ここでは有力なものだけ扱います。まずベーリング海峡の西側からアラスカ、カナダを経てグリーンランドまで北極海の周りに広がるエスキモー・アリュート語族(11語)(11万人)があります。そのうちアラスカ(3.4万人)中部より以東はほぼ均質な言語イヌイット語が話され、カナダ西北準州(2.6万人)とグリーンランド(4.4万人)では公用語になっています。その南には西側にメキシコ付近までナデネ語族(42語)(22万人)が分布しています。その中心はナヴァホ語(16万人)などのアサパスカ語派(39語)です。東側には五大湖周辺を中心にアルゴンキン語族(31語)(25万人)があり、クリー語(10万人)、オジブワ語(8万人)が主なものです。米国東南部のチョクトー語、クリーク語などのムスコギ諸語(6語)(6万人)もこれと親縁関係があります。米国中北部にはダコタ語などのスー語族(17語)(11万人)があり、東北部のイロクォイ諸語(8語)(6万人)と東南部のチェロキー語(7万人)もそれに近いとされています。イロクォイ諸族は十六〜八世紀にイロクォイ連盟を結成していたことで有名です。チェロキー人は独自の文字を作り、欧米文化を積極的に採り入れてアメリカ人との共存を計りましたが、受け入れられず、西部に追放されました。

次に、米国西南部からメキシコ、中米に広がる語族がいくつかあります。ユト・アステカ語族(60語)(150万人)には、アステカ人のナホアトル語(100万人)が含まれます。ペヌーティ語族(22語)(270万人)にはマヤ語(60万人)、キチェ語(25万人)などのマヤ諸語(68語)があります。メキシコにはオト・マンゲ語族(173語)(120万人)があり、オトミ語(25万人)、サポテク語(31万人)、ミステク語(22万人)がその主なものです。

中米から南米に広がる語族としては、かって有力であったチプチャ語族(22語)(74万人)、カリブ語族(29語)(44万人)があります。アンデスではインカ帝国の後裔ケチュア語(47語)(1300万人)はアメリカ先住民最大の言語です。アイマラ語(220万人)もこれに近いとされています。トゥピ語族(70語)は南米東部に広がり、そのうちグワラニ(ワラニー)語(400万人)はボリビアで国民の大部分に話され、事実上の国語になっています。その近縁のトゥピ語はかってブラジルで共通語として使われていました。アメリカ諸語はいろいろなタイプのものがありますが、中南米の言語には膠着語型のものが多いそうです。

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